17年めのご挨拶

毎年、4月の年度初めに本年度の抱負を綴っています。今年はやや遅れましたが、UPしたいと思います。長文ですが良かったらお付き合いください。

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変わるもの変わらないもの

 この4月で大学を卒業して、20年が経ちました。国家試験に合格するのも同じ時期ですから、歯科医師になって20年が経ったことになります。大学の頃から、自分の記憶の中では、時間が経ったような感覚があまりありません。一生懸命走り続けてきたから、と言えば格好は付きますが、どちらかと言うと、気づけば現在になっているという方が正確なような気もします。

 先日卒業後勤務していた街をドライブしました。特に理由はないのですが、そんなに遠くないのに一度も足を運ぶことなく16年も経過していました。当時あったお店がなくなっていたり、新しいお店ができていたり、どこも同じように変化の波が訪れたり訪れなかったりしています。多分私も同じように、変わったり変わってなかったりしているのでしょう。

  ネパールの歯科協力のミッションの中で、人は変わるのか、ということをディスカッションしました。人は変われる、でも本質は変わらないことが多い、というような意見がありました。

成長することは過去の自分を疑い変えていくこと。素直な気持ちで自分のすべてを受け入れ、痛みを成長材料にすることは必要です。もし成長しようとか、何かを学ぼうと思ったら、自分を変える必要があります。それまでの自分を捨ててでも、真っさらになって学んでいく姿勢が大事です。

 反対に、何かを成し遂げようと思ったら、自分を貫き通すしかありません。途中で変えていたらブレてしまいます。どんなトラブルが遭っても、信念を持って貫かねばなりません。もしかしたら信念自体が間違ってるんじゃないかとか、途中何度も不安に襲われることがあるでしょう。でもここだけは変えてはいけないという部分が必ず出てきます。

 歯科と言ってもいろいろなジャンルがありますが、20年の間に一つのことに集中してがんばった先生は、その道を極めています。同級生の中にも、海外留学したり、大学教授になったり、専門書を執筆したりしている先生もいます。私も負けずに頑張ろうと言いたいところですが、その道ではきっともう敵わないことばかりだと思います。たまにどうしてこう差がついてしまったのだろうと悲しくなることもあります。何と言っても20年という時間は、もう取り返しがつかない時間であり、もしかしたらもう一生の勝負はこの時点で付いているんじゃないかとさえ思ってしまいます。

 そして振り返る現在、今の私の年齢(44歳)は、平均寿命から言えば人生の折り返し地点を過ぎ、歯科医師としての人生も20年過ぎてまだ20年はやるつもりではいますが、大事な年齢にさしかかりました。いろいろチャレンジしたいこともあれば、もう諦めた方がいいと思うこともあります。人は挑戦を諦めた時に老いていくとは言いますが、少なくとも今後できることは無限ではありません。これは私に限ったことではなく、人間である以上みんなそうだと思います。だからこそ、その中で、自分ができることを見極め、それが社会にマッチするように努力を続けることが大事だと感じています。

 藤田歯科医院も新築してから16年が経ちました。ここ数年は、2010年ポータブルユニット(訪問診療用機械)、2011年レントゲンのデジタル化、2012年予防ルームの設置、2013年歯科用CBCTの導入、そして2014年は待合室の改装と、拡張を続けてきました。他の歯科医院でもっと設備投資に力を入れているところはたくさんありますが、私なりには結構な拡張だったと思います。もちろんまだまだ挑戦したいことはたくさんあります。まだ所持していない、便利で患者さんに有益な機材もいっぱい、拡大したいこともいっぱい。とは言え何でもかんでも矢継ぎ早に次の矢を射る準備をするのは、経営論的には正論でも、私には合っていないような気もしています。

 まずはしっかり今やるべきことをやる。やれるまでやる。あちこち行かずに目の前の仕事に集中する。今までさんざん言われてきたことが、ようやくこの事だったんだと思い当たるようになりました。私にもこうあるべきだという信念じみたものもありますが、今それを口にしても、説得力にかけるようでもあり、ここで書くことは控えますが、胸を張って伝えられる日が来るのは遠くないでしょう。

今年は地味に、でも何かの形を残していきたいと思います。ご支援いただいているすべての方々に感謝し17年目のスタートとさせていただきます。