前回は補綴物を入れて最終形態を整えたケースをお見せしましたが、顎関節症の治療は全部が全部そうなるわけではありません。今回は、約2週間程度で症状が改善したケースを紹介します。
初診時の口腔内です。むし歯を放置していたため、対合の歯が浮き上がって伸びてきていて、かみ合わせの際余計なところが当たってそうです。
今回もレントゲン検査や全身顔面写真を撮って診断していきます。MRIにより左側復位性関節円板前方転位Ⅲa型の顎関節症であることがわかりました。
今回用いたのは改良アムステルダム型スプリントと呼ばれるマウスピース状の治療機器です
リラックスポジションと呼んでいる、筋肉が一番リラックスする顎の位置を探し出します。今回はやや前方に出ました。
この位置で上下が噛むように就寝時はもちろんできるだけ長い時間入れてもらいます。
今回は約2週間でクリック音が消失しました。装置の使用は2週間だけでしたが、現在も再発はありません。
なにもなければこれで治療終了になります。
今回のケースはこれから矯正治療に入りますが、上の写真のやや前の位置でかみ合わせを作るわけではありません。(こういう位置で作る場合もあります)
顎が痛い、音がするなどの症状がある方、まずはご相談ください。
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